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File 5:自社の「成長」について本気で考えよう

IT業界は好景気

コロナ禍により、様々な業種が大きな痛手を受けている中、IT業界は好景気に沸いているようです。
まあ、コロナ禍が呼び水になったものの、コロナ禍以前から「DX」のキーワードのもと、ITユーザー企業からの様々な発注が増えていました。
しかし、従来の工数商売からの脱却ができないまま、好景気に突入してしまった。
IT企業の経営者の皆さんは、まさに成長のパラドックスにはまっているようにお見受けします。

社員(大人)の教育

ビジネスモデルを変えるような、自社自前のサービス(ビジネス)構築を実現するためには、社員の教育が必須だということは経営者の皆さん、充分承知しておられます。
研修を提案すると、必ずといっていいほど「何時、どんな効果があるのか」と尋ねられる。
もちろん、研修カリキュラム作成にあたっては、どんな対象へ、どんなことを学んでほしいかなどを考えて提案します。
例えば、プログラミングとかシスアドとか、製品を作成したり、試験でバッチをもらうといったものはわかりやすい。
それはそれで、有効だし必要な勉強だと思います。
でも大人が勉強する多くの場合、得た知識をどう活用するのは、基本自身で考えなければなりません。
「講演を聴いて、勉強になった」では済まされないのです。
例えば、今求められているDX人材とは、本気で自社と社会の持続・共創を考え、創造的な思考を持って、ビジネスをプロデュースできる人材でしょう。
しかし、いままでの知識/技術習得を主眼とした教育研修ではDX人材の育成は難しいと言わざるを得ません。

新しい研修のかたち

弊社では実践で技を磨く、いわゆる「道場」のような研修を提案しています。
アイディアを考える→提案する→否定も肯定も含めて指導を受ける→もう一度考える ということを繰り返す。
そう、アイディアの「掛り稽古」をするわけです。
コンサルタントとしては、あるまじき工数のかけ方だと言われるかもしれません。
しかし、わたしは弊社サービスの個性だと考えています。
とある大手製造業の役員さんからは「面白い!」とお墨付きをいただきました。
しかし、IT企業の経営者の皆さんに提案したところ、あまり良い顔をされません。 
  社員の教育が必須だとおっしゃっていても、です。

成長のパラドックス

多くのIT企業では、事業ポートフォリオという考え方がゼロではありません。
自社の次世代サービスを創る部署(DX推進とか名称は様々)というものを設置しているIT企業は多くあります。
自社自前のサービスを構築し、ビジネスモデルを変化させることは、将来のためにやらねばならないことはご存じなのです。
しかし、とあるIT企業では、今その部署の社員は現場に出てSEをしているという。
さらに、とあるIT企業の社長はこうおっしゃった。
「もしも、上手くいきそうなアイディアが出ても、担当を異動させられない。」
さらにさらに、とあるIT企業の事業部長さんは胸を張っておっしゃる。
「大口の既存取引先からの受注予定が数年後までいっぱいで、売上向上は確実。」
さて、その取引先企業は、「貴社は弊社の良きビジネスパートナーだ。」と言って、工数単価を値上げしてくれるのでしょうか。
自社の「成長」について、今一度、本気で一緒に考えてみませんか?