経営・戦略:第4回 何ができるようになったのか ■■生産性向上というと、多くの企業はRPAや生成AIによる作業効率化を思い浮かべます。しかし、会社の時間を最も奪っているのは、本当に「作業」なのでしょうか。確認、会議、根回し、説明、情報共有―こうした「調整」に多くの時間が費やされている企業は少なくありません。その背景には、責任や権限、情報、判断基準が曖昧な組織構造があります。本記事では、日本企業に潜む「調整コスト」の正体を明らかにし、調整を速くするのではなく、調整しなくても仕事が進む組織へ変えるために、経営が見直すべき視点について考えます。
経営・戦略:第3回 何ができるようになったのか ■■「うちの現場は強い」。経営者からよく聞く言葉です。しかし、その強さは本当に会社の力でしょうか。それとも、仕組みの不備を現場が日々補っているだけなのでしょうか。問題が起きても担当者の努力で解決してしまう会社では、構造上の課題が経営から見えなくなります。本記事では、「現場力依存経営」という視点から、現場の頑張りを組織の能力へ変えるために、経営が本当に見るべきポイントについて考えます。
経営・戦略:第2回 何ができるようになったのか ■■DXやAIの成果として、「導入率100%」「利用率80%」「年間1万時間削減」といった数字が並ぶことは珍しくありません。しかし、その数字だけで「経営成果が出た」と言えるのでしょうか。本当に見るべきなのは、業務がどう変わり、組織の能力がどう高まり、その結果として会社が何をできるようになったかです。本記事では、DX・AIの成果を「導入」ではなく「経営成果」の視点で捉え直すための考え方と、経営会議で確認したい三つの問いをご紹介します。
経営・戦略:第1回 何ができるようになったのか ■■DXやAIへの投資は増えているのに、「会社は何が変わったのか」と問われると答えに詰まる─そんな企業は少なくありません。 導入したシステムや利用率、削減工数は報告できても、「以前はできなかった経営判断ができるようになったのか」「顧客への価値提供は向上したのか」といった本質的な成果は見えにくいものです。 本連載では、DXやAIを「導入すること」ではなく、「会社の能力を高めること」という視点から捉え直します。第1回では、経営者が最初に問い直すべき「その投資で、わが社は何ができるようになったのか」という問を通して、DX・AI投資の本来の目的を考えます。
業務設計:第10回 日本企業に本当に必要なのは「構造化能力」である ― DX・AI時代に問われる“業務を設計する力” ■■全10回を通じて見えてきたのは、日本企業が抱える多くの課題の根底に「業務構造の未定義」が存在するという事実です。最終回では、DX、AI、データ活用、人材不足といった経営課題を貫くキーワードとして「構造化能力」を提唱します。これから求められるのは、システムを導入する力ではなく、企業活動そのものを設計する力です。変化の激しい時代において、企業が持つべき本当の競争力とは何か。連載の総括として、その本質についてお伝えします。
業務設計:第9回 AI時代に必要なのは「業務構造」である ― なぜAIは“暗黙知だらけの会社”を苦手とするのか ■■生成AIやAIエージェントへの期待が高まる一方で、思うような成果が出ない企業も増えています。その理由はAIの性能ではなく、AIが理解できる業務構造が存在しないことかもしれません。本稿では、日本企業に多く残る暗黙知や属人的運用がAI活用の壁になる理由を解説します。AIが理解するのは空気ではなく、状態・ルール・条件・データです。AI時代に求められる業務モデリングの重要性と、企業競争力を左右する「構造化能力」について考察します。
業務設計:第8回 なぜ“データドリブン経営”は失敗するのか― 分析以前に「業務構造」がデータ化されていない ■■BI、ダッシュボード、AI分析—。データ活用への投資が進む一方で、「結局何が分かったのか分からない」という企業も少なくありません。今回は、その原因がデータ不足ではなく、「業務構造がデータ化されていないこと」にあると指摘します。売上や契約データだけでは見えない調整コストや判断プロセス。真のデータドリブン経営に必要な「業務状態遷移データ」とは何か。分析可能な組織をつくるための業務モデリングの役割を解説します。
業務設計:第7回 システム構造は、業務構造によって決まる― なぜ業務モデリングされた企業では“変更”に強くなるのか ■■システムが複雑なのは技術の問題だと思われがちですが、本当にそうでしょうか。今回は、ある大手金融機関の改革事例を交えながら、システムの複雑化を招く根本原因が「業務構造の複雑化」にあることを解説します。例外運用や特殊ルールが増えれば、そのままシステムの条件分岐へ変換されます。DXやAI活用を成功させるために必要なのは、システム刷新より先に業務をシンプルにする勇気です。変更に強い企業が持つ共通構造について考察します。