TouchCore Blog | IT・DX:第4回 「作れる組織」と「変えられる組織」は何が違うのか
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IT・DX:第4回 「作れる組織」と「変えられる組織」は何が違うのか

前回、内製化の成否を分けるのは「技術」ではなく、“構造を設計できるかどうか”であるとお伝えしました。

では、その違いは具体的にどこに現れるのでしょうか。

それは、組織のあり方に如実に表れます。

多くの企業が目指しているのは、「システムを作れる組織」です。

・エンジニアを採用する

・開発体制を整える

・内製化を進める

これらはすべて、「作る力」を高める取り組みです。

しかし、ここで一つ重要な問いがあります。

その組織は、“何を作るか”を決められるのか?

実はここに、大きな分岐点があります。

「作れる組織」は、

・要求されたものを形にすることはできる

・技術的に正しいシステムを構築できる

しかし、

・何を作るべきか

・それが経営にとって正しいのか

を判断する機能を持っていない場合が多いのです。

一方で、「変えられる組織」は違います。

この組織は、

・経営の意図を理解し

・業務の構造を捉え

・ITを使ってどう変えるべきかを設計する

という機能を持っています。

つまり、

「作れる組織」と「変えられる組織」は、そもそも役割が違うのです。

ここで重要なのは、順序です。

本来あるべき順番は、

  1. 何を変えるべきかを定義する
  2. そのための業務を設計する
  3. ITで実現する

しかし多くの企業では、この順序が逆転します。

  • 作れる体制を整える
    → 何か作ろうとする
    → 現場の要望を集める
    → 結果として複雑なシステムが出来上がる

これは、内製化によってむしろ加速することがあります。

なぜなら、開発能力があることで、「作ること自体」が目的化してしまうからです。

結果として、

・本来不要な機能が増え

・業務にフィットしない構造になり

・運用コストが膨らむ

という事態に陥ります。

ここで改めて考える必要があります。

企業にとって本当に必要なのは、「作れる組織」なのか?

それとも、「変えられる組織」なのか?


答えは明らかです。

もちろん、作る力は必要です。

しかしそれは、正しく設計されたものを実現するための手段であって、目的ではありません。

内製化を進める際に見落とされがちなのは、この点です。

開発体制の強化ばかりに目が向き、

・何を変えるのか

・なぜそれをやるのか

という問いが置き去りにされる。

そして気づいたときには、「作れるが、変えられない組織」が出来上がってしまいます。

では、どうすれば「変えられる組織」を作ることができるのでしょうか。

その鍵を握るのが、IT企画機能です。

経営と業務、そしてITをつなぎ、

・何を変えるべきかを定義し

・それを構造として設計する

この機能があって初めて、内製化は意味を持ちます。

次回は最終回として、

「内製化の前にやるべきこと」

という観点から、具体的な方向性を整理します。

合同会社タッチコア 小西一有

[今週のBlog]

第1回 なぜ今、内製化がブームになっているのか?

第2回 内製化すれば本当にうまくいくのか?

第3回 内製化の失敗は“技術”ではなく“構造”の問題である