TouchCore Blog | 第5回:行動に移せる経営者の思考習慣
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第5回:行動に移せる経営者の思考習慣

れまでの連載で見てきたように、経営者が正しい情報を前にしても動けないのは、心理的・組織的な壁があるからでした。
では逆に、それらの壁を乗り越え、行動に移せる経営者にはどんな思考習慣があるのでしょうか。

1. 「完璧な情報は存在しない」と知っている

行動できる経営者は、「すべてのリスクが解消され、100%正しいと証明された情報」は永遠に手に入らないと理解しています。
だからこそ、「不完全でも動く」「動きながら学ぶ」というスタンスを大切にしています。


2. 小さな実験から始める

多くの経営者は「一度決めたら後戻りできない」と考えてしまいます。
しかし、行動できる経営者は大きな決断をいきなり下すのではなく、まずは小さな実験から始めます。

例えば、全社導入の前に一部署だけで新しいシステムを試す。新規事業もまずは小さな市場で検証する。こうした“スモールスタート”は、失敗のリスクを抑えつつ学びを得る有効な手段です。 


3. 自ら問いを立て続ける

「この情報は自社にどう関係するのか?」
「今の成功要因は、環境が変わっても通用するのか?」

行動できる経営者は、正しい情報を受け取ったときに受け身で眺めるのではなく、自ら問いを立て、それを経営の文脈に結びつけます。問いを立てることで情報は“使える知恵”へと変換され、具体的なアクションにつながるのです。


4. 外部の視点を活用する

孤独を自覚している経営者ほど、信頼できる外部の参謀やネットワークを積極的に活用します。
自分の判断を補強してくれる「共感」だけでなく、あえて耳の痛い「異論」を取り込む。これにより、視野が広がり、リスクを正しく見積もることができます。

5. 行動に寄り添うパートナーの存在

そして最後に強調したいのは、「行動に移す」ためには、経営者の意思決定に寄り添い、背中を押す存在が必要だということです。

正しい情報を持つことと、それを経営行動に変えることの間には、大きな“溝”があります。
その溝を埋めるのが、私たち 合同会社タッチコア の役割です。

私たちは「構想力」をキーワードに、単なる情報提供やIT導入支援にとどまらず、経営者が一歩を踏み出すための実行設計と伴走支援を行っています。

「分かっているけど動けない」を「まず動いてみよう」に変えること。
それが、行動に寄り添う私たちの使命です。

とめ

行動できる経営者は、「完璧を求めず、小さく始め、問いを立て、外部視点を取り入れる」習慣を持っています。
そして、その挑戦を支え続ける伴走者がいることで、情報は力へと変わります。
正しい情報を「実際の行動」に変える旅路に、私たちタッチコアは寄り添います。


合同会社タッチコア 小西一有


第1回:なぜ「正しい情報」があっても動けないのか

第2回:過去の成功体験という“呪縛”

第3回:リスク回避と責任回避の心理構造

第4回:組織の同調圧力と孤独