
「今回だけ特急で」「特注できます?」。営業の善意は尊い。でも続けるほど現場はヘトヘト、粗利はじわっと薄くなります。ここでやるのは『設計された柔軟性』。やり方は3ステップです。
ステップ1|分類(野良→型へ)
・標準:設計内(90%)
・拡張標準:追加料金や追加リードタイムで吸収(8%)
・商談案件:個別見積(2%)
ステップ2|商品化(例)
・快速48h:+20%/可否SLA2h/出荷-2日
・特注ミニ:規格内±X%まで定額/+1日
・書類パック:成績書+台帳/定額
ステップ3|受け渡し設計に落とす
・入口:可否判定の閾値(在庫・負荷・外注)
・DoD:価格/納期/品質保証を明記(受注画面でチェック)
・ログ:商談案件のみ番号で管理→週次レビューで“次の拡張標準”候補へ
トーク例(現場そのままOK)
「特急のご要望ですね。快速48hがございます。追加費用は+20%、本日14時までに可否をご連絡。可となれば木曜出荷です。」

ひと言まとめ
柔軟=設計された選択肢。信頼と粗利が同時に守れる。
合同会社タッチコア 小西一有
第1回:忙しいのは“働いているから”じゃない—確認と待ちの渋滞をほどこう
第2回:受け渡しの“置き手紙”を作る—部門の境目で迷子にしない
第3回:承認の“段数”を半分に—決めごとの回し方を細く短く
第4回:DXは“増幅器”—設計が整ってからスイッチON
第5回:まず90日だけ本気で”忙しさ軽減を体感する“計画