
ここまで4回にわたり、
・なぜアイデアは凡庸になるのか
・なぜ人はテクノロジーに逃げるのか
・なぜ改善に留まるのか
・なぜ前提を疑うと怒りが生まれるのか
を見てきました。
その中心に置いたテーマが、
人口構造問題と環境問題です。
なぜこの2つなのか。
理由は明確です。
この2つは、
・社会的に重要で
・正義が絡み
・感情が入りやすく
・「現実的」という言葉が頻出し
・前提が極めて強固に固定されている
テーマだからです。
人口構造問題では、
「成長は必要」
「労働は前提」
「社会保障は維持する」
という前提がほぼ自明視されています。
環境問題では、
「生産は続く」
「消費は止まらない」
「技術で解決する」
という前提が暗黙の了解になっています。
この前提を疑わずにアイデアを出せば、どうなるか。
答えはこれまで述べてきた通りです。
・労働力を増やす
・生産性を上げる
・リサイクル率を高める
・分解性素材を開発する
それは改善にはなります。しかし競争優位にはなりません。
なぜなら、同じ前提に立てば、解は収束するからです。
では、どうすればよいのか。
ここで、本講座の再定義に戻ります。
アイデア創出とは何か
アイデア創出とは、思いつくことではありません。
発想法を学ぶことでもありません。
ブレインストーミングの量でもありません。
アイデア創出とは、「他にもあるよね」と言われない前提を、構造として設計することです。
人口構造問題であれば、
・成長を前提にしない経済
・労働と所得を切り離した構造
・規模拡大を目指さない企業モデル
といった“前提の再設計”から構想を始める。
環境問題であれば、
・生産しないビジネス
・所有しないモデル
・廃棄を前提にしない設計
から構想を組み立てる。
もちろん、すべてが実装できるわけではありません。
しかし重要なのは、
前提を壊す力を持っているかどうかです。
本講座は、その訓練を15回かけて行います。
なぜ15回必要なのか:
前提は一度では壊れません。
なぜならそれは、
・経験
・成功体験
・組織文化
・社会通念
と結びついているからです。
第1フェーズでは、
自分が立っている前提を可視化します。
第2フェーズでは、
人口構造問題と環境問題を使って構造を描きます。
第3フェーズでは、
改善を禁止し、前提破壊を強制します。
第4フェーズでは、
壊した前提から構想を組み立てます。
第5フェーズでは、
実装視点で再検証します。
このプロセスを経て初めて、アイデアは“違ってしまう”のです。
向いている人、向いていない人
この講座は、
・正解を早く知りたい人
・成功事例をそのまま使いたい人
・不快な問いを避けたい人
には向きません。
しかし、
・「他にもある」と言われた経験がある人
・改善から抜け出せないと感じている人
・人口構造問題や環境問題のような重いテーマでも、独自の構想を描きたい人
・競争優位を構造から設計したい人
には、強い意味を持ちます。
最後に
人口構造問題も、環境問題も、簡単に答えが出るテーマではありません。
だからこそ、前提を疑う訓練に最適です。
新イノベーション創造講座(アイデア創出)は、思いつきを教える講座ではありません。
思考の安全地帯から出る講座です。
「他にもあるよね」と言われない側へ。
もし本気で構想力を鍛えたいなら、この15回は、あなたの思考OSを確実に変えます。
2026年4月期、開講します。
合同会社タッチコア 小西一有
「4月期イノベーション創造(アイディア創出)講座」申し込み/詳細はこちら
ー前回までー
第1回:なぜあなたのアイデアは「他にもある」と言われるのか
第2回:なぜテクノロジーに逃げ改善に留まるのか
第3回:改善の先に競争優位はない
第4回:提を守る人はなぜ反発するのか