第3回:ERP導入の落とし穴 ― なぜ日本企業は失敗するのか //「ERP導入=失敗」という言葉を聞いたことがある人は多いでしょう。導入費用は莫大なのに、結局うまく使いこなせず、“ERPは役に立たないシステム”というレッテルを貼ってしまう企業も少なくありません。しかしERPそのものが悪いのではありません。失敗の根本原因は、日本企業の業務文化や導入姿勢にあるのです。
第2回:業務プロセスとERPー部門最適から全社最適へ //ERPを正しく理解するためには、「業務プロセス」の視点が欠かせません。多くの企業がつまずくのは、部門単位での最適化と全社最適の違いを理解せず、ERPを「今のやり方をそのまま効率化する道具」と捉えてしまうからです。本記事では、業務プロセスとERPの関係を整理し、全社最適に至るための考え方をお話しします。
第1回:ERPとは何か?ー単なるシステムではない経営基盤ERP //ERPを「高額な基幹システム」だと考えていませんか?実はERPの本質は、単なるシステム刷新ではなく、企業の業務そのものを標準化し、全社をひとつの仕組みで動かすための経営基盤です。本記事では、ERPが何を意味し、なぜ企業変革の中核となるのかをお話しします。
第1回:なぜ今、中堅・中小企業にDXが必要なのか //近年、日本の国際的な立ち位置は大きく揺らぎつつあります。かつては「技術立国」「経済大国」と呼ばれ、世界のトップを走ってきた日本ですが、冷静にデータを見てみるとその姿は様変わりしています。こうした状況を直視することが、中堅・中小企業がDX(デジタルトランスフォーメーション)を推進すべき理由を理解する第一歩になります。
第6回付録:基記録すべき企業活動とは何かーモデリングの必要性 //「基幹システムは企業活動を記録する」と言うと、多くの人が首を傾げます。「記録するって…トイレに行ったことまで記録するのか?」と冗談めかして反論する人すらいます。実は、この反応こそが日本で基幹システムの理解が進まない原因です。本記事では「記録すべき企業活動」とは何かを明らかにし、その定義づけに不可欠な モデリング の重要性を解説します。
第4回:日本で基幹システムが会計に矮小化された歴史的背景 //日本企業において「基幹システム=会計システム」という誤解が根強いのは偶然ではありません。背景には、1970年前後に大企業が電子計算機を導入した際の歴史的経緯があります。本記事では、なぜ基幹システムが会計に矮小化されてきたのか、その歴史を振り返りながら、誤解の根を探ります。
第3回:なぜ基幹システムは止めてはいけないのか-Mission Criticalの本質界 //「基幹システムは止めてはいけない」-この言葉は、多くの人が聞いたことのある説明でしょう。しかしその理由を問うと、「会計処理ができなくなるから」「取引先への迷惑になるから」といった表面的な答えが返ってくることが少なくありません。本質はそこにはありません。基幹システムが止められない理由は、企業活動そのものを絶え間なく記録し続けているからです。本記事では、Mission Criticalの意味を掘り下げ、基幹システムの本当の価値を明らかにします。
第2回:基幹系と情報系ー入力して記録する世界と加工して情報にする世界 //企業の情報システムは大きく二つに分かれます。ひとつは「基幹系」、もうひとつは「情報系」。両者の役割を正しく理解しないと、システム投資の目的を見誤り、効果の出ないIT化に陥ります。本記事では、基幹系と情報系を「記録」と「加工」という視点で整理し、なぜ両者の違いを明確にしなければならないのかをお話しします。