業務設計:第2回 「断捨離」が局所改善になる会社―なぜ日本企業は“構造”ではなく“現象”を見てしまうのか ■■コスト削減や業務効率化の掛け声のもと、多くの企業で行われる「断捨離」。しかし実際にはコピー削減や会議時間短縮などの局所改善に終わっていないでしょうか。今回は、日本企業が見落としがちな「調整コスト」に焦点を当てます。部門間確認、二重入力、承認待ちなど、本来不要なはずの業務がなぜ発生するのか。その背景にある業務構造の問題を明らかにし、DXが目指すべき本当の改善とは何かを考えます。
業務設計:第1回 「現場に聞けば業務は分かる」という危険な誤解― なぜ日本企業のDXは構造設計で止まるのか ■■DX推進やシステム開発において、「現場に聞けば要件は整理できる」と考えていませんか。しかし現場が知っているのは日々の作業であり、システム開発に本当に必要なのは業務全体の構造です。今回は、日本企業で繰り返される「現場ヒアリング中心の要件定義」がなぜDXの停滞を招くのかを解説します。作業知識と構造知識の違い、業務モデリングの必要性、そしてDXを成功させるために企業が身につけるべき「業務構造設計力」について考察します。
IT・DX:第5回 内製化の前にやるべきこと ■■ここまでで(第1回~4回)見えてきたのは、「内製化は手段であって、出発点ではない」ということです。 本当に重要なのは、まず「何を変えるのか」「なぜそれをやるのか」を定義すること。 そのためには、経営と業務、ITをつなぐ“IT企画機能”が欠かせません。 業務を構造として捉え、どこを自社で持ち、どこを外部に委ねるのかを設計していく必要があります。 最終回では、「内製化の前にやるべきこと」を整理し、全体を締めくくります。
IT・DX:第4回 「作れる組織」と「変えられる組織」は何が違うのか ■■多くの企業は、「システムを作れる組織」を目指して内製化を進めます。 しかし、本当に必要なのは“変えられる組織”ではないでしょうか。 作る力があっても、「何を作るべきか」「それが経営にとって正しいのか」を判断できなければ、複雑なシステムを増やすだけになりかねません。 重要なのは、経営・業務・ITをつなぎ、変革を設計できる力です。 第4回では、「作れる組織」と「変えられる組織」の違いを通じて、内製化に必要な本当の組織力について考えます。
IT・DX:第3回 内製化の失敗は“技術”ではなく“構造”の問題である ■■内製化がうまくいかない理由として、「技術力不足」や「人材不足」が語られることは少なくありません。 しかし、本当に問題なのはそこなのでしょうか。 実は、多くの失敗の背景には、“構造”の問題があります。 要件が曖昧なまま、目的が整理されないまま開発を進めれば、外注でも内製でもシステムは複雑化し、運用負荷は増大します。 第3回では、「どこで作るか」ではなく、「何を作るか」が本質であるという観点から、内製化の成否を分ける構造について考察します。
IT・DX:第2回 内製化すれば本当にうまくいくのか? ■■内製化には、「スピードが上がる」「コントロールできる」「外部依存を減らせる」といった大きな期待があります。 しかし現実には、人材不足、採用や育成コスト、意思決定の複雑化など、多くの課題が待ち受けています。さらに重要なのは、内製化しただけでは“問題の本質”は変わらないという点です。 要件が曖昧なまま、業務が整理されないままでは、外注でも内製でも結果は同じです。 第2回では、「内製化すれば本当にうまくいくのか?」を冷静に考えていきます。
IT・DX:第1回 なぜ今、内製化がブームになっているのか? ■■「内製化」という言葉を耳にする機会が急速に増えています。 背景には、ITベンダーへの依存やコスト増大、そして「自社のシステムなのに自分たちでコントロールできない」という企業側の違和感があります。クラウドや開発ツールの進化によって、以前よりも内製化しやすい環境が整ったことも、この流れを後押ししています。 しかし、内製化は本当に企業の課題を解決するのでしょうか。 本シリーズでは、単なる「外注か内製か」という視点ではなく、企業変革の本質という観点から内製化を考えていきます。
人材育成:第5回 経営学部に本当に必要な情報教育とは何か ■経営学部に本当に必要な情報教育とは何でしょうか。本連載では、情報コースが“SE養成”に近づいている現状や、経営とITの分断、技術偏重教育の問題点について考えてきました。最終回では、それらを踏まえ、「ITを使って企業を変える人材」を育てるために必要な教育の方向性を整理します。業務を構造的に捉える力、戦略と現場を接続する思考、正解のない問いに向き合う力—。それこそが、これからの経営学部に求められる情報教育ではないでしょうか。