第5回:ERPの本質を活かすDXー戦略と業務をつなぐ未来 //ERPを導入した企業の多くが「DXを実施した」と考えますが、それは大きな誤解です。ERPはあくまで経営基盤に過ぎず、それ自体がDX(デジタルトランスフォーメーション)を保証するものではありません。では、ERPをどう活かせばDXにつながるのでしょうか。本稿では、ERPとDXの関係を整理し、未来への活用の方向性をお話しします。
第6回付録:ERPを会計システムと勘違いすると何が起きるのか? //日本では「ERP=会計システム」と思い込んでいる企業が非常に多いのが現実です。しかし、この発想はERPの本質を理解していない大きな誤解です。ERPを単なる会計の道具として扱うと、莫大なIT投資が無駄になり、経営基盤としての価値を失ってしまいます。さらに残念なことに、ITベンダー自身がこの誤解を利用し、「会計システムの刷新こそERP導入だ」と甘い言葉で企業を誘導しているケースも多々見受けられます。本稿では、この構造的な問題を指摘し、真のERP活用の姿を明らかにします。
第4回:業務モデリングとは何かーERPを成功させるための設計図 //ERPを導入したのに「思ったほど成果が出ない」「現場が結局Excelに戻ってしまう」。この原因の多くは、企業が「業務をモデル化する」という作業を軽視したことにあります。業務モデリングとは単なる図表作成ではなく、経営の意志を現場業務に落とし込み、全社で共通理解を持つための設計作業です。本稿では、その本質を丁寧にお話しします。
第3回:ERP導入の落とし穴 ― なぜ日本企業は失敗するのか //「ERP導入=失敗」という言葉を聞いたことがある人は多いでしょう。導入費用は莫大なのに、結局うまく使いこなせず、“ERPは役に立たないシステム”というレッテルを貼ってしまう企業も少なくありません。しかしERPそのものが悪いのではありません。失敗の根本原因は、日本企業の業務文化や導入姿勢にあるのです。
第2回:業務プロセスとERPー部門最適から全社最適へ //ERPを正しく理解するためには、「業務プロセス」の視点が欠かせません。多くの企業がつまずくのは、部門単位での最適化と全社最適の違いを理解せず、ERPを「今のやり方をそのまま効率化する道具」と捉えてしまうからです。本記事では、業務プロセスとERPの関係を整理し、全社最適に至るための考え方をお話しします。
第1回:ERPとは何か?ー単なるシステムではない経営基盤ERP //ERPを「高額な基幹システム」だと考えていませんか?実はERPの本質は、単なるシステム刷新ではなく、企業の業務そのものを標準化し、全社をひとつの仕組みで動かすための経営基盤です。本記事では、ERPが何を意味し、なぜ企業変革の中核となるのかをお話しします。
第1回:なぜ今、中堅・中小企業にDXが必要なのか //近年、日本の国際的な立ち位置は大きく揺らぎつつあります。かつては「技術立国」「経済大国」と呼ばれ、世界のトップを走ってきた日本ですが、冷静にデータを見てみるとその姿は様変わりしています。こうした状況を直視することが、中堅・中小企業がDX(デジタルトランスフォーメーション)を推進すべき理由を理解する第一歩になります。
第6回付録:基記録すべき企業活動とは何かーモデリングの必要性 //「基幹システムは企業活動を記録する」と言うと、多くの人が首を傾げます。「記録するって…トイレに行ったことまで記録するのか?」と冗談めかして反論する人すらいます。実は、この反応こそが日本で基幹システムの理解が進まない原因です。本記事では「記録すべき企業活動」とは何かを明らかにし、その定義づけに不可欠な モデリング の重要性を解説します。